311の後の釣行

気がつくとあの巨大地震から3週間も経っていた。
東北の方が震源だったので親戚のことが心配になってＴＶをつけると、
なんだ？この映像は・・・。目を疑いたくなるような大津波。
親戚が住んでいる場所はＴＶで何度も大津波の惨劇を流していたその場所だった。
数日間は無事かな？もしかしてダメかも？と心配していたが、
ある避難所の名簿に親戚の名前が載っていたのを見て一安心した。
でも亡くなった方や被災された方もたくさんいるから正直言って気持ちは複雑だった。
それとともにあの原発の事故もあり釣りどころではなかった。

小さいけれど自分は会社の経営者でもあるから、震災の後の自粛ムードで3月の売り上げはかなり厳しいものと予想していた。
その後はやはりキャンセルも出て、お客様の数も半分位に減ってしまいさすがに落胆していた。
でも3月が終わってみたら売り上それほど落ち込んでなかったので少し安心した。
中には心配してくれているお客様もいて「被災されているようですが大丈夫ですか？」といったメールもいただいた。
自分が住んでいる千葉県も一部沿岸に津波が押し寄せたり、液状化現象で家が傾いたりと被害状況がＴＶで流れていた。
それを見てのことだと思うが、そんな気遣いのメールをいただいて本当にありがたいことだと思った。

周りを見ると自粛ムードが全開といった感じで、飲食業やサービス業を中心にかなりの打撃を受けているようだ。
イベント関係も中止や延期だらけで倒産したイベント会社もあり震災の二次的被害を心配してしまう。
震災の支援には募金だけでなく色んな支援の方法があると思う。
もちろん自分もすくないけど募金させてもらったし、募金という形で支援するのが直接的という考えもあるけど、
これから多大な税金を投入して復興の費用に当てることになるから、
お金を使うとこで間接的に税金を払うという形も支援につながると思う。
被災地へ水や食料、衣料品などを企業が送っていることも考えればそれらの企業の製品を買うことも支援の一つだと思う。

これ以上自粛のムードが続くと経済も縮小してしまい二次的被害もどんどん大きくなってしまうから心配になる。
自分の会社も3月はまだ大丈夫だったけど4月以降の売り上げは大丈夫かと心配になってくる。
経済はシンプルに考えると商品やサービスを提供する側とそれを購入する側で成り立っているから、
自分も自分の会社にお金を使ってくれる人がいる分他のことにお金を使っていかなくちゃと思う。

ではいつから自粛を解除するかというのはみんな悩むところだろう。
Ｑ＆Ａサイトでも旅行や買い物を自粛すべきかどうかがかなり質問に上がっているが、
自分の意見を言わせてもらえば自分がしたい時にしたい事をするのが一番良いことだと思う。
別に釣りじゃなくても家族と食事したり、映画見たり自分が普段どおりのことをするのがいいと考えている。

もちろん自粛することを選択する人もそれでいいと思う。
行動は違っていてもみんなの意識は被災されている人たちに向いているし、
あの被災地の映像を見たら被災者のことを考えずにはいないだろう。
それを考えての行動なのだろうから・・・。

チェルノブイリもこんな形で思い出させられるとは思わなかった。
実は昔、チェルノブイリの事故があった時に自分が飲み会を企画して友達十数人を集めて、
寄付金を募ってそれをチェルノブイリ被爆者基金に寄付したことがあった。
あれから二十年経っての今回の事故では福島原発と双方が報道されている。
今後の動向は気になるけど何とか終息に向かってほしいところだ。
現場で必死に作業している最前線の方々には頭が下がる思いだ・・・。

ということで前置きが長くなってしまったが、4月1日夜中から3週間ぶりに南房へ行ってきた。
外房方面ではショアから赤い高級魚が釣れているらしいが南房のサーフに行きたいと考えていたので南房へ向かった。
夜から南西が強かったので翌朝ルアーだけ投げたいと思ってルアー竿だけ車に積んでいった。
余震や津波は一応警戒しなくちゃいけないから海岸からかなり離れたところで2時間ほど仮眠していた。
朝のサーフでは何かあった時のために車を出やすいところに止めておいた。

まだ暗い中サーフへ入ると、変わってない様子で安心したとともにまたココに来れたことに感謝。
朝には風が弱くなる予報だったけど風は強風のまま・・・。
明るくなって周りをみてみるとまだ釣りに来ている人は少なかった。
その後は移動して別のサーフに入ってみたがコチラもいつもより人は少なめで釣れている人も少なかった。
結局何もつれなかったけど今回は海が見れて竿を出せただけで満足だった。

他の場所を色々と見て回って最後にサーフへに入って帰ろうかと思ったらizuさんの車があったのでしばし情報交換。
カタクチイワシをお土産に釣っているizuさんの隣で手ぶらで座り込んで話をしていた。

しばらくして風も弱くなる気配がないので早めに帰りつつ釣具屋さんと蕎麦屋さんに入っていた。
こちらの方も観光客もほとんど居なくていつもより静かだということだ。
なんとか頑張って普段の状態に戻ってくれればなと思いつつ、次週も時間を作って釣りへ行こうと思う。